両親への手紙(文章サンプル)
文字数1,131



お父さんへ

何十冊もあるアルバムには、海に山に、たくさんの家族旅行の写真。
忙しくても、疲れていても、毎年色んなところへ連れて行ってくれたね。
あの頃の私は当たり前だと思っていたけれど、
たくさんの思い出はお父さんが作ってくれていたこと、
大人になってやっと分かったよ。

心配性で、留学先のNZにもふらりと来たり、
康太の遠足先にまでこっそり見に行っちゃって、怒られたりしてたけど、
そんなお父さんの不器用な愛情が、今は何だか嬉しく感じます。

たくさん話をするようになったのは比較的最近のような気がします。
いつだったか私が落ち込んだ時に、
お父さんは
「まきと康太のことだけは何があっても絶対守ってやる」
って言ってくれたよね。
普段は寡黙なお父さん。
あの時お父さんを、とてもとても大きく感じました。

優しくて人の気持ちに敏感で、誰にでも気遣いができるお父さん。

お父さんからもらったものは、人を思いやること。受け入れること。
今までずっと守ってくれてありがとう。

お母さんへ

我が家のムードメーカーは、やっぱりお母さんで、無邪気な明るさが、
周りのみんなを幸せにしてくれていたんだなって思います。

毎日必ず私より早く起きて、お弁当を作ってくれました。
苦手なお裁縫を頼むといつも一瞬、「え〜っ」て言うんだけど、
次の日の朝には必ず「見て見て!出来たよ!」って笑ってくれました。

お母さんはいつも一番近くにいてくれました。
友達とケンカして泣きわめいた日も、先生に褒められてニコニコの日も、
いつも自分のことのように話を聞いてくれて、一緒に泣いて、笑ってくれたよね。
赤ちゃんの時の胸の手術のあと。
思春期の頃はコンプレックスで、お母さんに泣きついていたけれど
ふたりの祈りが込められている気がして、今では私の大切な宝物です。

何に対しても、誰に対しても、一生懸命だから、傷つきやすくて泣き虫なお母さん。

お母さんからもらったものは、ひたむきで真っ直ぐであること。
今までずっと支え続けてくれてありがとう。

 

二人が同時期に体を壊して、大変な時期もありましたね。
でもお互い万全じゃないのに、自分のことより相手を心配して、
お互いのお見舞いに行ってた二人を見ていて、誰かと生きていくって、
とっても素敵なことだって私は思いました。

これからは無理をせず、ガマンをせず、少しは私や康太にわがままも言って、
たまにはケンカもしたりして、二人らしく楽しんで過ごしてね。

私はそんなふたりのそばで、心の優しい彼と一緒に、うちの家族みたいな、
何も特別なわけじゃないけど、明るくて、何より優しさが溢れている家族を作りたいです。
ふたりの子供に生まれて、
そして過ごしたこの27年間はとっても幸せだったから。

今まで本当にありがとう。  
これからも宜しくお願いします。

2010.05.04 麻紀



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